食文化に自信あり!ディナー選び最難関のイタリア人をもてなす術
こんにちは。
再び凄いタイトルですみません。(笑)
日本に増え続ける外国人観光客や、ビジネス訪問客、そして移住者。外国人をおもてなしする機会も多くなりましたよね。
前回の記事で、イタリア人をもてなす際に、ちょっとだけ気を付けたいことをご紹介しました。
今回は前回に引き続き、イタリア人訪問客のおすすめおもてなし方法を、筆者の経験からご紹介したいと思います。
イタリア人は「おもてなしをする」のも大好き
前回の「注意ポイント」のとおり、来日イタリア人を食事で喜ばせるのはちょっと大変です。(笑)
とは言え、「日本って美味しいね!」と声を大にしてコメントすることが少ないだけ。
おもてなしにはとっても喜んでいるし、何より食卓を大事にする方達ですので、食事そのものの味やおもてなしには大満足しているのです。
あくまで、「あえて比較するとイタリアの料理の方が好きかな!」と言うだけのことです。
そもそも、イタリア人って、おもてなしをするのも大好き。
イタリアに知人がいて、その方のお宅にお邪魔したことがある方ならわかるはず。
本当におもてなし攻めで、とっても親切なんですよ!
そんな彼らだからこそ、こちらの誠意も十分に伝わるのです。
どんな内容のおもてなしでも、とっても感動してくれて、その感謝は忘れないのがイタリアの人たちです。
前回、今回とご紹介した内容に細かいポイントもありますが、スルーでも大丈夫です。(笑)一緒に楽しむことだけを考えて付き合って行くのが、何よりのコツです。
知れば知るほど楽しいイタリア人に目が離せません!
イタリア人におすすめのサプライズ料理って?
イタリア人のおもてなしに、難しく考える必要は一切なかったのです。
シンプル・イズ・ザ・ベスト。そんな単純なことで良かったのか!と言うような、簡単な方法で物凄く感動してもらえます。
イタリア人に関わらず、外国人のおもてなしとなると、どんな日本文化を紹介しようか、より美味しい和食のお店はないだろうか、日本らしいドリンクって何だろう・・と、深く考えてしまいがち。
そんな思考とは全く逆のおもてなしをすることは、ある意味で、サプライズかも知れません。
実は、意外にも、身近なもので簡単に喜んで頂くことができるのです!
ファミレスこと、ファミリーレストランを侮るべからず!
意外ですよね。(笑)
ファミレスに連れて行って喜ばない人はいません。
味にこだわるイタリア人だからこそ、とにかく美味しいと評判の店を・・なんて、思われるかもしれませんが、彼らはどんなに美味しいものを食べても、母国のマンマの手料理であるイタリア料理に勝るものはないのです。
ですから、日本ならではの「食文化」ではなく、日本ならではの「文化」で勝負した方が良いのです。
それに、ファミレスの食事も結構美味しいですよね!
ファミレスには楽しい要素がいっぱい!
まず、メニューの種類が豊富です。
和食を含め、各国の料理を、あれだけ織り交ぜて、ホットミールからスウィーツまで選ぶのに困るほど置いてある店って、海外にはないでしょう。
おもてなしするこちらも、あえて料理を選んでからお店に行く必要もないのです。
ファミレスに連れて行って、その中から好きな国の料理を食べて貰えばいいだけ。ものすごく楽!
おまけに、サイドメニューもあるわけですから、「ジャンクなポテトだけ食べたい」と言う人にも安心。
国によっては、朝を控えめにしたり、夜はあんまり食べないと言う人もいますから。メイン料理ガッツリだけではないのも、素晴らしいところ。
どんなイタリアの友人を連れて行っても、まず写真たっぷり、そして期間限定メニューから特別メニュー、本メニューまで、大量に置かれたメニューに目を輝かせて喜びます。
ある友人は、「今日は何を食べる?」と聞いたところ、「あの、素晴らしい豪華なレストランに行きたい!」と。
ファミレスのことなんですよ。
確かに、あのメニューは豪華です。日本人でもワクワクしませんか。
味も、コメントを求めたら「イタリアでは・・」と言いかねないので(笑)そこは放置で良いのです。
ファミレスの料理が普通に美味しいことには間違いがありません。
ドリンクバーやコーヒーおかわり制度に文句なし!
ファミレス人気は、メニューの豊富さに加え、その安さ。
安さは外国人観光客にとって、一番の大事な要素です。
そして、ドリンクバーがセットになってる店や、コーヒーのおかわり制度の店がほとんどですよね。
あのシステムも大人気のひとつ。
「日本で緑茶を飲んでみたいけど、お金払って頼むならコーヒーだな。」と言う人でも、緑茶も飲めればコーヒーも飲めるドリンクバー。しかも、セットなら飲み放題です。
どんなにコーヒーに文句をつける人でも(笑)、カップが空くたびにおかわりコーヒーを勧めてくる店員さんに、喜ばない人はいません。
また、ディナーだからガッツリ食べたいと決まってるわけでなく、気ままにその時に食べたいものを食べる外国人にとって、夜にパンケーキだけ、なんて選択もできるファミレスはまさに画期的な店。
迷ったらファミレスへGOです!
朝ご飯には要注意
イタリア人は、基本的に朝は食べない人が多いです。
食べるとしたら、ビスコットなどの焼き菓子や、コルネットと呼ばれるクリームの入った甘いイタリア風クロワッサン、あるいはチョコレートを少しかじるだけ・・と言う感じ。
つまり、朝に体に入れるものは「甘いもの」なのです。
彼らは基本的に、午前にしょっぱいものを食べません。
間違っても、日本ならではの朝定食に連れて行ったりしないように、お連れするならば、甘いパンが選べるような、カフェを選びましょう。
そう言った意味では、チェーン店系のカフェは使えます。もちろん、ファミレスも!
これ、毎日でお願いします。(笑)
彼らからリクエストのない限り、「たまには和風の朝飯なんてどう?」なんて余計な提案は要りません。
それが彼らの文化ですので・・・
母国産尽くしに舌鼓!イタリア人も泣いた、気の利いたおもてなし
ここまで色々と話してきたイタリア人の母国の食文化の誇り。
筆者にとっても、イタリア人は現地で馴染みが深いだけあり、日本に対する彼らの意識がどう働いているのか、目が離せません。
こう言った話しを、ある日本のバーのオーナーに、細かく話した事があるんですよ。
イタリア人にとって、イタリアの飲食以上に愛する飲食はなく、それが一番喜ばれるおもてなしである・・・と。
なんだか格言風。(笑)
そのバー、通常は、和洋の一般的なおつまみ料理を提供しているお店なのですが、来日イタリア人仲間数人と一緒に、ドリンクだけを楽しむつもりで(食事は他でとるつもりで)、そのオーナーのバーを訪れたことがあるんです。
なんと、用意されていたのは、普段は置いていない、イタリアの名ワインのボトルがずらり!
おつまみは?の声に、「頼もうかな」と答えるイタリアの仲間たち。
そして、オーダーもしていないのにテーブルに到着したのは・・・・
イタリア産のチーズ、パルミジャーノレッジャーノや、ブルーダオスト(風?)、モッツァレラを使ったカプレーゼ風のおつまみに、マスカルポーネを乗せたクラッカー、ドライトマト・・・
イタリア尽くし!
わざわざ、イタリア人仲間のためにオーナーが急ぎ買い出しに行って、用意してくれたみたいなんです。
イタリア人皆、思わず涙ぐんでいましたよ!
「イタリア人にとって、これほど嬉しいもてなしはないよ!」と。
そのオーナーの心配りには、私も泣きました。(笑)
まさに、イタリア文化のアペリティーヴォ!
イタリア北部で流行っているのが、アペリティーヴォと呼ばれる文化。
元々、食前酒のことを呼ぶアペリティフと言うフランス語から来ている言葉ですが、イタリア人にとっては人気の文化。
アペリティーヴォとは、本格ディナーを食べる前に、スプマンテ(スパークリングワイン)を片手に、おつまみを頂きながらおしゃべりしましょう!と言うもの。
でも、これでお腹いっぱいになっちゃうんですけどね!(笑)
その時の定番おつまみとしても、イタリア名物であるチーズやトマトなどが用いられます。
ちょっとしたイタリアのおつまみの数々に、ワイン。まさにアペリティーヴォなのです!
日本の地で、まさかのアペリティーヴォなおもてなし。思わず故郷を思い出してしまいますよね。
そう、たったこれだけなんです!
あれこれ悩んでおもてなしするより、ワイン、チーズ、イタリア名産のおつまみ。簡単に思いつくイタリアのもの、しかも調理の必要のないものを用意するだけで、めちゃめちゃ感動してくれるんですよ。
しかし、これを思いつくのは、用意した人の気持ちがあってこそ。
簡単そうに見えても、相手が喜ぶことを一番に考えている人だからこそ、為せる技なのです。
とはいえ、スパゲッティーには注意。(笑)
だからと言って、イタリア料理店に連れて行くのは微妙な選択です。(笑)
間違っても、パスタ類やリゾットなどをもてなしてはなりません。
我々が海外で現地のお寿司に躊躇するのと同じくらい、いや、それ以上に、いくら母国料理が恋しくても、イタリアンレストランに足を運ぶこともなければ、ファミレスでパスタを選ぶことも皆無です。
料理に至っては、よほどでない限り、日本で好んでイタリアンを食べることはないと言えます。
和食攻めのおもてなしに疲れる時もあります
和食や、日本のソウルフードにいくら興味を持っていても、それが続くと疲れてきます。
慣れない土地で慣れない料理を食べ続けることに、ちょっと疲れている人だって多いんです。
そんな時に欲しいのが、慣れ親しんだ味。
旅の途中のお茶漬けで、胃が休まるのと同じ。
日本人が海外旅行をする時、必ずスーツケースに入ってるのが、ちょっとした和の食事もの。
チンするタイプのご飯やお茶漬けの素や緑茶パック、カップヌードルも欠かせないみたいですね。
特にカップ麺は、到着して直後にホテルで食べるには最適。
「今晩は、軽くチーズとドライトマトだけで過ごそう」と言う時間が、イタリア人も欲しいのです。
まとめ
筆者個人の経験から、食に誇りを持つイタリア人におすすめの、簡単なおもてなし方法をご紹介しました。
単純なことばかりではありますが、シンプル・イズ・ザ・ベストです。
自分が海外に行ったらどうかなあ?と考えるだけで、答えがいっぱい出てきますよ!
まだまだ色々出てきそうですが・・・
また別のお話しで紹介させて頂きます。
最後までお読み頂きありがとうございます。