旅行者の海外バスキング。違法にならずにやる方法はある?
こんにちは。
前回、「旅費を稼ぐために海外でバスキングをやらない方がいい」と思う意見と、その理由をご紹介させて頂きました。
以下リンクは、かなりボリュームある記事になりますが、内容的に分けない方が良いと思ったので、長くて恐縮ですがひとつの記事にまとめました。
お時間ある方はぜひ!
こちらのサイトでは、バスキングへのチャレンジを応援する目的でブログを書いているので、ほとんどがポジティブな内容の記事になるのですが、前回(上記リンク)は、ネガティブな側面や意見を述べさせて頂きました。すみません!
なぜ、海外旅行者のバスキングは限りなくグレーなのか?
最初に、前回のポイントをおさらいします。
バスキングの対価は「チップ」つまり投げ銭です。
チップは「心付け」になるので、基本的には課税対象ではありません。
しかし、意図的に稼ぐ目的として得たチップや、継続的に投げ銭を受け、ある程度のまとまった額を得ているならば立派な所得となります。
- 稼ぐためのバスキングは就労とみなされる場合がある
- 意図的に稼いだチップは課税対象になる可能性がある
- 許可なく外国人がバスキングで「稼ぐ」ことは「不法就労」に成りかねない
- 旅費を稼ぎながら旅する行為は「Busking(バスキング)」ではなく「Beggin(ベッギング)」として見られる場合があり、国によっては大きく問題視される事もある
但し、上記は無断(および独断)で行った場合に起こり得るトラブルの例です。その国、場所のルールを守った上でのバスキングや、キチンと許可や手続きを経て行っているのであれば問題ありません。
これらは外国に限りません。日本国内でもチップを生活収入の頼りとしている場合は、上記にあたる可能性が高いです。
「うーん、私のチップの稼ぎはどちらだろう・・」と、自身のスタイルに関して少し考えてしまうグレーゾーンであれば、専門家に相談する事をおすすめします。
海外で安全に演奏する方法はあるの?
・・とは言えども、バスキングに挑戦してみたいですよね。
旅先の海外で、自分の実力を試したり、旅行の思い出や経験として、現地の人たちの前で演奏にチャレンジしてみたいですよね!
しかし、現地で演奏する許可もなく、かといってグレーな状況の中で独断で行うこともできない。そうなると演奏できないじゃないか、って思ってしまいます。
安全に、そしてクリーンにやる方法はあるのでしょうか?
個人的な意見ですが「ある」と思います。
今回は、前回に続くアンサー更新という事で、将来的な参考としての意見を述べていきますが、あくまで、周囲と自分の安全と健康状態に引き続き注意・ケアが必要な状況下では、遂行なさらないようにお願い申し上げます。
では、取り急ぎの参考として、どうにかして?方法を探してみましょう!(笑)
方法①「稼がない!」
旅行者が海外の地で演奏したいなら、結論としてはこれしか方法はありません。
稼がないことです。
来日観光客の中にも、楽器などを持参している人はいますよね。
日本にやってくる楽器持参の外国人の全員が、音楽ビジネスで来日しているわけではありません。旅のお供に楽器を連れて、友人宅や宿で少し音楽に触れたり、普段の練習を怠らないよう滞在国のスタジオを借りて練習する人だっています。
むしろ、音楽家であれば、ひとときも楽器を手放したくないのは、ごく普通の事でしょう。
目的が稼ぐことでなければ問題はないのです。
稼ぐ目的であれば、その許可が必要です。
路上演奏の場合は少し線引きが分かりにくいと思うので、例としてバスキングを、コンサートやフェスティバルに置き換えると明瞭です。
アーティストが海外ツアーを行う場合は、オファー主がVISAを発行してくれます。エージェントがあるならば、アーティスト本人は特に自分で手続きを行うこともありませんが、観光ビジターで入国しているわけではありませんので、私たちがヒョイと楽器を手にして世界旅行するのとは、また状況が違うのです。
海外で稼がずに人前で演奏するベストな手段とは?
では、稼ぐ事を目的としないで、現地の人の前で演奏を楽しめる方法を具体的に考えていきたいと思います。
ちなみに、十分な旅費とお小遣いを持参している事が前提です。って、当たり前か。
「稼がなければいい」とは言えど、友達の家でギターを弾いたり、ホテルで音が出ないようにヒッソリと楽器を触って練習するだけでは、正直面白くないですよね。
せっかくならば、現地の人の前で演奏して、反応を見たいです。
現地のジャムセッションに参加する
バスキングからは話しが逸れてしまって恐縮ですが、私個人としては、これが海外の地で演奏するために唯一声を大にしておすすめできる、「最も安全でクリーンなパブリック演奏」です。
どんな楽器でも、歌のみでも参加可能です。
ジャンルによってはその構成を把握することや、レパートリーがあることが前提ではありますが、バスキングを考えているくらいの方でしたら、これらは問題なくクリアーかな?と思います。
ジャムセッション、通称「JAM(ジャム)」に関しては、以下の記事をご参照ください。
世界各国のそこそこ大きな街であれば、JAMを行っているプレイスが存在します。
滞在中に街を歩いて、JAMプレイスを見つけることも容易ですが、不安な場合は現地の知人に聞いたり、ソーシャルメディアを駆使してアドバイスを得るのもいいかもしれません。
このおすすめ方法の紹介に関しては、以下のリンクにて詳しくご説明させて頂いております。
お時間ある方はぜひ、以下記事もお立ち寄りください。
オープンマイク・セッションに参加する
こちらも、ジャムセッションの一種でもあるので、以下のリンクにて上記おすすめ方法と一緒にご説明させて頂いております。
稼がないバスキング(記念バスキング)をする
バスキングで稼ごうと思えば、忍耐力が必要です。
いきなりバスキングに挑戦して稼ぐのは難しいです。「バスキングで稼がない」と考えるよりも「稼げない」と考えた方が早いかも。
とにかく、バスキングで稼ごうと思わない限りは稼がなくて済むと思います。(笑)
「チップがザクザク入ります!」というようなピッチ(場所)は、許可制となっているところがほとんどです。それ以外の場所であっても、長時間演奏を続けなければ、チップを稼ぐまでに至らない可能性の方が高いでしょう。
詳しくは、以下のリンクにてご紹介させて頂いてます。
方法②グローバルな音楽繋がりを保つ
どんな方法を探すにも、一番ベストなのは「海外で暮らしている友達がいる事」です。
そんな友人がいたら、大事にしましょう!
海外現地で暮らす、同じ母国語を話す人ほど頼りになる存在はありません。
「演奏してみたい!」と相談すれば、何らかの方法を模索してくれたり、現地の知人を紹介してもらえるかも?しれません。「音楽に疎いんです」という方でも、自分よりもその国のスペシャリストである事には間違いありません。頼りになる筈ですよ。
「稼ぐ目的ではなく、純粋に旅行の記念に人前で演奏してみたい。方法はないだろうか?」と、素直に相談すればいいのです。
例えば、ボランティアで民族演奏をして欲しいなんて言う施設があったとして、その方がその施設で働いていたり、知り合いがいるなんて事もあるかもしれませんし、その方のお友達の誕生パーティーで演奏してくれ、なんて話しもあるかもしれません。
「うーん、無理だね、わからない」と答えられたら、諦めて他の人に聞きましょう。(笑)
他国に旅行する場合、自分はあくまで「訪問者」ですから、無理強いはNGです。しかし、素直に相談することは悪いことではありませんし、発言することで協力者が見つかるかもしれないことを知っておくことが大事です。
演奏したいと思っている国の友人を探すことだけに絞らず、出身国がどこであれども音楽活動をしている外国人と知り合うのはプラスです。連絡先を交換したならば、メッセージだけでも送って、自分を認識してもらうようにしましょう。
現代はソーシャルメディアがありますので、世界に友達がいる方も多いと思います。
また、ミュージシャンがSNSをやる場合は活動告知をメインとして発信していると思うので「怪しい出会い」という事へのリスクは低いかと思います。その相手のプロフィールを調べるにも簡単ですよね。
但し、ネット上の出逢いとその判断に関しては、自己責任でお願いいたします。
海外の現地に拘らず、日本で暮らす外国人とグローバルな繋がりを保つことも大事です。実は、これが一番強力な味方となる人かもしれません。
日本で暮らす外国人は日本語や日本文化の理解がありますから、語学の面でも安心でき、より深い話しや細かい部分まで相談に乗ってもらえるかもしれませんし、日本人の性質に関しても考えた上でアドバイスを下さるでしょう。
英語でSNSを使ってコンタクトを取るよりも、直にコミュニケーションを取れる人や言葉の意味を理解してもらえる人の方が心強いですよね。
彼らにとっては「母国」となる現地情報なら、その出身者に聞くのが一番です。
グローバル繋がりを求めるあまりに、相手に何度かコンタクトを取っても、先方に相手にしてもらえない場合もあると思います。その場合はしつこく連絡をせずにすっと諦めましょう。
でも、興味を持ってアンテナの幅を広げていれば、きっと良いご縁が見つかる筈です。
そんなこんなで、グローバルな友人も見つかりました。さて、ここからはアクティブに行動していきましょう。
友達のイベントやライブに無償でゲスト参加する
まさに、訪れる現地国にミュージシャンの友達がいないと難しいかもしれませんが・・・
現地で活動するミュージシャン友達のライブ等に、飛び入り参加させてもらえないか、思い切って頼んでみましょう!
詳しくは、以下のリンクでご紹介しています。
方法③演奏したい国に移住する
これを言ったら身もふたもありませんが(笑)、一番正しい答えとしては、海外の地で安全かつクリーンに、そして自由に演奏するには、その国に移住し、現地に税金を納めて暮らすしかありません。
でも、今回の「お題」はそういう事ではないので、ちょっとナンセンスですね。
大変失礼しました。
まとめ
ミュージシャンであれば、旅先で海外で演奏をしたいと思う理由は「演奏したい!」という事だけかと思います。
そこだけを考えると、演奏できる方法は結構たくさんありますよね。
演奏を披露する形式がなんであれ、「海外で演奏した」という事は素晴らしい思い出になると同時に、誇るべき事であると個人的には思います。
ご一読ありがとうございました。