心がほっこりしたい時におすすめ!お家の映画鑑賞タイムに「寅さん」を観よう!

 

寅さんとは?

 

寅さんは、山田洋次監督の作品「男はつらいよ」に登場するヒーロー、車寅次郎のこと。説明の必要はありませんよね。

 

「男はつらいよ」の映画そのものを、つい「寅さん」と言ってしまう方も多いと思うのですが、私も映画そのものを指して「寅さん」と語ることもあります。ご愛嬌にてよろしくお願いします。

 

「男はつらいよ」は、ギネス認定もされた世界最長のシリーズ映画であり、言わずと知れた日本のロングラン名作。

1969年から1995年にかけて公開された全48作に加え、特別編として1997年に公開された49作、そして昨年2019年の公開作品で、まさかのシリーズ全50作に!

 

元々は連続ドラマとしてスタートした作品が、後に映画として公開され、当初は1話で完結の予定が国民的映画となり48作まで続き、そして特別編の49作、時代を超え令和に50作目として奇跡の寅さん復活・・・・と、その歴史を語り出すと止まりませんよね。

 

ちなみに、私自身も、ビートルズと寅さんに関しては語り出したら止まらないクチですが、専門の評論家さんやマニアなファンの方々のレビューや、より詳しい説明も多く触れることができる時代ですし、作品についての説明は省略させて頂きます。

 

日本の”ほのぼのした日常”、時代の移り変わりや歴史が記録された作品

 

今回トピックにあげさせて頂いたのは「おすすめです!」と言うことです。

 

心が休まり、落ち着き、安心できて、ほっと出来る。そして、クスッと笑えるコメディー要素満載の喜劇映画。

気分が滅入っている時に、何も考えずにスッと観るのに最適です。観終わった時に、心があったかくなりますよ。

 

喜劇ですが、個人的には深い悲劇映画でもあるとも思っています。その感想はまた追々・・

 

古き良き日本の時代の映画と言うことで、若い世代の方や現代的なドラマを観慣れている方にとっては、最初は入りづらいかも?しれませんが、昭和から平成にかけての名喜劇、そして令和に公開され、3つの時代を渡ってきた作品です。様々な発見がある映画ですよ!

 

そして、映像に収められた景色は古くとも、作品のストーリー自体に古さはありません。我々が聴き慣れない昔の用語が入っているような台詞も、ほとんどありません。

古き良き日本の風景、移りゆく景色を捉えて映し出しており、時代背景が1作品、1作品毎に如実に記録されている素晴らしい作品です。

 

そして、1話から後半に向かうごとに、時代の流れを感じて少し寂しい気分にもなるかもしれません。でも、これはネガティブな気分ではなく、何と言うか、センチメンタル・感傷的という表現に近いですかね。

 

映画内容についてや、それぞれの感じ方など、詳しくは専門の本やレビューなどで読んで頂ければと思うのですが、今は無き風景、その同じ風景の数年後の世界や、時代の流行り、事件、建物や乗り物など、見事なほどに映像や台詞に収まっています。

これは「男はつらいよ」に関わらず、山田洋次監督の現代劇において共通していると思います。

 

日本の平凡な日常や時代の記録・歴史映画として、様々な視点から観ることができますよ。

 

つまり、「寅さん」は観た方がいいです!

 

自宅で映画鑑賞をしようと思う時に、下手に「何の映画を観ようかなあ」と考えたり悩んで無作為に作品を選んでいるのであれば、個人的には「男はつらいよ」を全作借りて観た方がよほど良いと言えます。

 

私達も知らない日本がそこには映されています。

しかし、知らない世界(時代の話し)なのに、なぜかホッとして落ち着いてしまい「良い時代だなあ」なんて何故か懐かしんでしまうんですよね。不思議です。

 

世界の問題に向き合い、対策を考え、情報を収集する、そのために世界のニュースに耳を傾け、現実を知り、そして「考えること」や「学ぶこと」を前提に、難しい本や映画、映像にも向き合う。それもとても大事なことだと思います。

 

しかし、こんな時代だからこそ、ほっとするような現代劇を観るのも良いんじゃないかなあと。

 

何より、ほっとするような日常や、古き良き世界や穏やかに流れる空気感を感じることで、学べることもあるのではないかと、個人的には思うのです。

 

ワタクシ、(新作以外)全作品のDVDを持ってます。(笑)

 

先ほど「灯台下暗し」と書いたのですが、何故かと言うと「男はつらいよ」の全作品(新作の50作以外)が手元にあるからなんです。(笑)

 

私は48作品と49作の特別編、全てのDVDを持っています。

繰り返し何度も観てますので、あらすじが分からない作品はありません。

しかし、何度観ても飽きることがない不思議な映画なのです。

 

全作品DVD持ってると言うと、相当なファンだねと言われるのですが・・・元々はそうではなく。

実はこれらは、昔頂いた心のこもったギフトでして。

渡英した当初、知人が日本からロンドンにDVD集を送ってくださったのです。

 

海外在住者同士で日本の映画やドラマのDVDを借りあったり、日本から送ってもらったりということは、結構多いのです。やっぱり皆が日本の作品を恋しがってますから、どんな作品でも観たいもの。

しかし、49作分のDVDはちょっと凄いですよね!おすすめした側の気合いが感じられました・・・

 

なので、自分の好みで開拓したわけではなく、すすめられて仕方がなく?観たらハマったと言う感じです。はい、正直なところ最初はそんな感じ。(笑)

 

もちろん今は、「男はつらいよ」の映画ファンの1人であり、山田洋次監督の大ファンですよ!

 

知人と寅さん話しが出た際に、よく「寅さんに憧れてるからそんなに自由なんだね!」と言われるのですが、違うのです。後々、大人になって、頂いたDVDを観て、勝手に寅さんのキャラにシンパシーを感じただけです。

まあ、ココだけでこれだけ長く語るくらいなので、相当な長年のファンなんだろうと思われてもおかしくは無いのですが。それだけマニアになりたくなる(自然になってしまう)作品という事ですよ!

 

イギリスで音楽を始めたのはビートルズの影響ですが、寅さんのファンで寅さんを目指して「流しの旅人」をやってたわけでは全く無くて、私のそれはただの本人のサガです。寅さんを知らずに生きてきて、後で知った作品という事こそが、寅さんキャラに勝手なシンパシーを感じたところ。(笑)

 

頂いたDVD全集は、「日本を感じたくなったときに観てください」と、2回に分けて(24作品と25作品)国際便で送って下さったのですが、当時の私は邦画は観ないし、元々映画自体もそこまで観る方ではなかったので、長らく放置してたんですよね。

頂いておきながら、大変失礼いたしました・・・

 

映画を知らない者にとっては、イメージ的に、お婆ちゃんの家のテレビで放映されてたなあ、と言う感じがする程度で、新しい作品だから急いで観よう!と思う感じでもないし、何より「どーだ!」とばかりに49作も目の前にあったらなかなか観る気にはなりません。(笑)

時間が出来ても、他のことに使いたいと思ってなかなか観ず。

 

人間、好みもあるので、それが例えばロック作品だったり、ミュージカルであればすぐ観たかもしれませんが、最初の印象としては、普通の平凡な家庭ドラマだと思って、当時は特に興味もなかったんですよ。

 

 

 

しかし、ある時、いろいろなトラブルが重なり、精神的にかなり参ってしまった時期があり・・・・

 

異国で途方に暮れたような気分になっていた時。

ふと目にした「男はつらいよ」のDVDを手に取り、とにかく日本語が聞きたい!と言う一心で、半ベかきながら?何気なく観たんです。

 

そしたら、「この世に自分のようなバカばっかりやる自由人が他にもいたなんて!」(映画の世界ですが。笑)・・と、なんだか、勝手に共感するポイント満載だった上に(笑)、何より失敗しても常に明るく義侠心のある寅さんにすごく励まされました。

見終わった時、嫌なことを全部忘れてましたね。

 

そして、その優しい物語の世界観にすっかり癒されてしまったのです。

 

そこからは、一気に全作品観まして。

次の台詞もわかるほどに繰り返して観ましたね。(笑)

 

そのうちに、作業BGM代わり?にDVDを流したり、料理しながら観たり。ちょっと日本の雰囲気音が欲しい時にも流すようになりました。

今でも定期的に観ますよ。全く飽きませんから。

 

当時の気持ちにフィットしたことも大きかったと思うのですが、何より気づいたのは、人々が良いと言うものや、多くの人がおすすめするもの、長く語り継がれているものなどは、必ず結果とその理由があり、自分が体験/経験する事に損無し!と言うことです。

 

 

観る毎に味が増す作品!様々な角度から鑑賞してみる

 

「男はつらいよ」は、鑑賞したことで自分が癒された体験をしたからこそ、おすすめしたい映画です。

 

辛く悲しい時や、心が晴れない時、寅さんを観るとその曇り空が晴れ渡りますよ。

 

何も考えずに気軽に観れるのに心に深く何かが残るような・・・誰でも観れるような、画面に流れていても気にならないような映画。ストーリーは至ってシンプル、展開も王道の安定した話しなのに、実は重要なテーマが隠されている、そんな作品こそ「名作」では無いでしょうか。

 

1回目に観た時、淡々と観終えるかもしれません。しかし、2回目、3回目と見直した時、もしくは、2作品目、3作品目と続けて観ていくうちに、どんどんと味が出てくるのがわかるはずです。

 

あたりめですね!まさに。

 

物語だけでなく、映像(に収められている風景)や時代背景に視点を変えて観てみると、さらに深みが増します。

 

超大作のこちらの作品、まずは1作目は外せません。その理由とは?

 

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